INTRODUCTION

 元ボクシング王者の非正規教師 
 VS 
 極悪セレブ生徒!
 最高に気分爽快な一撃!!
正規雇用を勝ち取るために長いものに巻かれて過ごしていた非正規教師ソ・シミン(小市民)が、学園を牛耳る卑劣な生徒ハン・スガンに対して正義の鉄槌を下す。不義が横行する社会への不満や失望が高まる韓国では近年、法では裁けない悪や腐敗した権力を非合法な手段で打ち負かす主人公の活躍を描いた映画やドラマが人気。せめてフィクションの世界だけでも正義が実現されたら、という人々の思いが反映されている。本作は女性主人公自らがマスクを着けて正義の味方へと変身し、体を張って正面から悪に立ち向かう姿が爽快。怒れる鉄拳でスガンを追い詰めていくシミンの熱い戦いに、誰もがカタルシスを得られること間違いなし!
限界を知らないシン・ヘソンが
初の本格アクションで更に進化
デビュー以来数々の作品を通して、着実に成長を続けてきたシン・ヘソン。事故で10数年ぶりに目覚めた30歳女性、現代の男性に憑依された朝鮮時代の王妃、転生を繰り返すヒロインなど、演じてきたキャラクターも多彩だ。もちろん、平凡な会社員やキャリア女性といった等身大の役柄もよく似合う。そんな彼女が初の本格アクションに挑戦。6カ月にわたってアクションスクールで毎日訓練を積みながら基礎体力をつけて、格闘技に長けた元ボクシング選手であるシミンの体を作り上げていった。原作を読んだ監督の頭にすぐに浮かんだのが彼女だったというだけあり、「長身でマスクを着ければ男のように見え、自然な演技もアクションもこなせる」との条件を難なくクリアし、期待に応えて更なる進化を遂げた。
監督をも震撼させた
最凶のヴィランの真髄を見せた
イ・ジュニョン
K-POPスターから俳優へと転身したイ・ジュニョンは、甘いロマンスの主人公だけでなく、最近のドラマで強烈な悪役を立て続けに演じて評価を高めている。それらのキャラクターに共通しているのは、暴力的で罪悪感がなく卑劣な人物だという点。そうした役柄をまるで自分自身であるかのように、生き生きと演じていることに驚きを禁じ得ない。だが、本作のハン・スガンはこれまでの悪役を軽々と超えてきた! スタントマンより上手いと評されたアクションにはますます磨きがかかり、監督でさえ震え上がったという凶悪な眼差しで、同情の余地のない最凶のヴィランへと変身。同級生をいたぶる場面やシミンを追い詰める際に浮かべる不敵な笑みに、悪役の真髄を見る思いにさせられる。
多彩なジャンルで活躍する
スター監督が
気鋭のスタッフと組んで
人気作を映画化
05年にファン・ジョンミン、チョン・ドヨン共演のラブロマンス『ユア・マイ・サンシャイン』を大ヒットさせて一躍スター監督の座に就いたパク・ジンピョ監督。その後も実際に起きた未解決の誘拐事件を題材にした『あいつの声』、難病に侵された男と妻の愛を描いた『私の愛、私のそばに』など多彩なジャンルの作品を手掛けてきた。『今日の恋愛』以来8年ぶりの本作は、日本でも翻訳版が配信されているウェブトゥーンの人気作を映画化。監督にとって初のハードなアクションが堪能できる一作となった。『犯罪都市』シリーズや『ハント』といった数々のヒット作に携わり、「キングダム」や「D.P.―脱走兵追跡官―」シリーズには俳優として出演した気鋭の武術監督ホ・ミョンヘンが、女性が男性と対等に戦って勝つ、という異色の設定をリアルに見せている。音楽を『哭声 コクソン』や『毒戦 BELIEVER』などで知られる名匠ダル・パランが担当し、爽快感たっぷりの映画を彩った。

STORY

非正規教員として採用されムヨン高校に赴任してきたソ・シミン。そこはハン・スガンという生徒の暴力に支配されていた。有力者の親に守られて教師も警察も手出しできないのをいいことに、スガンの傍若無人な振る舞いはエスカレートするばかり。正規雇用となることを切望するシミンは、先輩教師ジェギョンの「何もするな」との忠告を守り、彼の蛮行を見て見ぬふりをしながら目立たず無難に過ごそうとする。

だが、スガンのいじめのターゲットとなったジニョンの、祖母までもが脅されている切羽詰まった状況を目の当たりにして我慢も限界に。猫のマスクを着けて顔を隠すと、夜の公園にたむろしていたスガンを急襲して叩きのめす。スガンの敗北はすぐに学校中の噂になり、怒りに震える彼は反撃の機会をうかがうと同時に、躍起になって猫の正体を追う。

実はあらゆる格闘技に精通しているシミンは、ある事情から引退はしたものの、オリンピック候補にもなった輝かしいキャリアを持つ元女子ボクシングチャンピオンだった。ジムを営む父ヨンテクの心配をよそに正義の拳を振るい続けるシミンは、間もなくスガンに挑戦状を叩きつけられ真っ向勝負に臨むのだが.・・・

CAST & STAFF

シン・ヘソン
(ソ・シミン役)
イ・ジュニョン
(ハン・スガン役)
パク・ジョンウ
(ジニョン役)
パク・ヒョックォン
(ソ・ヨンテク役)
チャ・チョンファ
(ジェギョン役)
監督:パク・ジンピョ
シン・ヘソン(ソ・シミン役)
1989年8月31日生まれ。2012年「揺れながら咲く花」でデビュー。「ああ、私の幽霊さま」「彼女はキレイだった」(15)に続き「ドキドキ再婚ロマンス〜子どもが5人!?」(16)で知名度を上げ、初主演作「黄金の私の人生」(17)が大ヒット。「30だけど17です」(18)「ただひとつの愛」(19)「哲仁王后〜俺がクイーン!?」(20)「サムダルリへようこそ」(23)「私のヘリへ〜惹かれゆく愛の扉〜」(24)と主演作が途切れない。『潔白』(20)『ターゲット』(23)などの映画でも活躍。
イ・ジュニョン(ハン・スガン役)
1997年1月22日生まれ。2014年、U-KISSのメンバーとしてデビューし、17年の「甘くない女たち~付岩洞<プアムドン>の復讐者~」で演技活動開始。以降 「潜入弁護人〜Class of Lies〜」(19)「恋のプログラミング〜ダメ男の見分け方〜」(20)「イミテーション」「君の夜になってあげる」(21)「百人力執事〜願い、かなえます〜」(22)「私は堂々とシンデレラを夢見る」(23)などに次々出演。「D.P.―脱走兵追跡官―」(21)や「マスクガール」(23)での悪役演技が評判に。
パク・ジョンウ(ジニョン役)
1996年1月19日生まれ。2017年にウェブドラマでデビュー。「賢い医師生活」「番外捜査」(20) 「賢い医師生活 シーズン2」「D.P.―脱走兵追跡官―」(21)に続き、22年の映画『20世紀のキミ』で注目を集めた。他に「舞い上がれ、蝶」(22)など。
パク・ヒョックォン(ソ・ヨンテク役)
1971年7月11日生まれ。1993年に劇団加入。「白い巨塔」(07)で本格的にドラマ進出し「六龍が飛ぶ」(15)で知名度を上げた。近作に「財閥家の末息子」(22)「ヒップタッチの女王」(23)「ワンダフルワールド」「サムシクおじさん」(24)など。
チャ・チョンファ(ジェギョン役)
1980年4月28日生まれ。2005年舞台デビュー。19年の「愛の不時着」で認知度が上昇した。シン・ヘソンとは「哲仁王后〜俺がクイーン!?」(20)「生まれ変わってもよろしく」(23)で共演。他に「海街チャチャチャ」(21)「コウドゥの季節」(23)など。
監督:パク・ジンピョ
1966年生まれ。SBSを経て2002年に『死んでもいい』でデビューし、05年の『ユア・マイ・サンシャイン』で人気監督の仲間入り。他に『私の愛、私のそばに』(09)『今日の恋愛』(15)など。24年は「悪魔なカノジョは裁判官」でドラマ初演出した。